摺動面用潤滑油兼用水溶性切削油剤
切削油剤と混入しても大丈夫。冷却性にも優れた水溶性。
機械加工の高速化や無人化(FMS)が進むにつれて、切削油剤も火災や作業環境の改善などより不水溶性(油性タイプ)から冷却性の優れた水溶性へと切り換りつつある現状で、問題となるのが摺動面用油剤の混入です。
一部を除きほとんどの機械の摺動面用油は水溶性切削油剤のタンク内に混入し腐敗や皮膚炎、工具寿命の低下、作業環境の悪化などの原因となります。これらの問題を解消するためにMLOシリーズは開発されました。
MLOシリーズは摺動面用油としての役割をはたしたあと切削油タンクに流入したものは切削油と完全に混合でき切削油としての最大限の効力を発揮します。
即ち、ダブルパーパスの環境にやさしい非塩素系の摺動面油兼用切削油剤です。
MLOシリーズの原液を摺動面用油タンクに注入し、使用目的を達成し流出した量の比率で水を補給しますと一定の希釈率にて切削加工ができ、従来混入油分の悪影響であったものが改善され大幅なコストダウンになります。
特長
- 冷却効果が変わらないので工具寿命が低下しません
0.5%以上混入油分があると、冷却効果が著しく低下し、工具寿命に悪影響を及ぼします。
混入油分を除去することは容易でなく、多く機械では40%近い混入油分のものもあります。
この場合、切削油の役割は、ほとんどしていない状況です。
- 浮上油分がないので、嫌気性菌の増殖がなく腐敗がありません
- 手荒れなどの皮膚障害がなくなります
- ベタツキがなくなり、機械周辺が清潔となります
また加工物や切粉に付着しなくなるので、持ち出しが少なくなります
- 洗浄が容易となります
- 錆びや変色・腐食がなくなります
- クーラントタンク底部のヘドロがなくなり,掃除が極めて容易になります
- 大幅なコストダウンとなります
性状
| 項目 |
内容 |
| 外観 |
目視 |
原液 |
茶褐色透明油状 |
| 密度 |
15℃ g/cm3 |
原液 |
0.935 |
| pH |
pHメーター |
20倍 |
9.6 |
| 粘度 |
40℃ mm2/s |
原液 |
65.15 |
| 表面張力 |
デュ・ヌィ法 mN/m |
20倍 |
36.7 |
| 潤滑試験 |
自社製特殊潤滑試験機
470rpm SUJ2 Ring&Roller |
20倍 |
150kgf 5.57A LT 50.1℃ |
| 防錆試験 |
室温24時間 FC200切粉 |
20倍 |
合 格 |
| 腐食試験 |
室温24時間 A5056,A7075,ADC12,C1100 |
20倍 |
合 格 |
| 引火点 |
C.O.C. |
原液 |
なし(非危険物) |
| 流動点 |
|
原液 |
-20℃以下 |
使用倍率
| 旋削 |
10〜50倍 |
ブローチング |
5〜20倍 |
| ドリリング |
10〜50倍 |
ミーリング |
10〜50倍 |
| タッピング |
5〜30倍 |
バンドソー |
30〜80倍 |
| ミーリング |
5〜30倍 |
研削 |
30〜100倍 |
容器